社会資源マップの書き方を現役福祉職が解説!支援に活かせる作成手順

福祉のお仕事

こんなお悩みありませんか?

  • 利用者さんにどんな支援サービスがあるか整理できない
  • 社会資源マップについて聞いたことはあるけど、具体的な書き方が分からない
  • 支援計画を立てる時に、地域の資源を効果的に活用したい

この記事で分かること

✅ 社会資源マップの基本的な仕組みと目的
✅ 実際に使える社会資源マップの書き方と作成手順
✅ 現場で活用する際のコツと注意点

「初めてこのブログをお読みの方は、
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この記事を書いている人

バッキー
バッキー

福祉の専門職(社会福祉士・精神保健福祉士)で、発達障害の当事者でもあるバッキーが、日々の支援実践と自身の体験から、社会資源マップの効果的な書き方について専門知識と実体験の両方から解説します。

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1. 【基本編】社会資源マップとは?中学生でも分かる基礎知識

社会資源マップとは?

社会資源マップとは簡単に言うと「支援の地図」です

詳しく言うと利用者さんの周りにある支援やサービスを視覚的に整理した図表のことです。
まるで地図のように、「どこにどんな支援があるか」「どの順番で利用すればよいか」を一目で分かるようにした支援ツールです。

なぜこのツールがあるの?

  • 支援の抜け漏れを防ぐため – 利用できるサービスを見落とさない
  • 効率的な支援計画を立てるため – 限られた時間で最適な支援を提供
  • 利用者さんに分かりやすく説明するため – 複雑な制度を視覚化

誰が利用できるの?

  • ソーシャルワーカー(社会福祉士・精神保健福祉士)
  • ケアマネジャー
  • 相談支援専門員
  • 地域包括支援センター職員
  • その他、対人支援に関わる専門職

2. 【詳細編】社会資源マップの具体的な書き方・手順

ステップ1:対象者の基本情報を整理する

収集する情報

  • 年齢・性別・家族構成
  • 現在の状況(疾病・障害・生活課題)
  • 居住地域
  • 経済状況
  • 本人・家族の希望

ステップ2:利用可能な社会資源をリストアップ

分野別に整理

分野具体的な資源例
公的サービス介護保険、障害福祉サービス、生活保護
医療かかりつけ医、専門病院、デイケア
インフォーマル家族、友人、近隣住民、ボランティア
地域資源社会福祉協議会、NPO、民生委員
就労支援ハローワーク、就労移行支援、職業訓練

ステップ3:マップを作成する

📝 基本的な書き方

  1. 中央に対象者を配置
    • 利用者さんの名前(イニシャル)と基本情報を記載
  2. 同心円状に資源を配置
    • 内側:家族・親族(最も身近な支援)
    • 中間:フォーマルサービス(制度的支援)
    • 外側:地域・社会資源(間接的支援)
  3. 線で関係性を表現
    • 実線:既に利用している
    • 破線:利用予定・検討中
    • 矢印:支援の方向性
  4. 色分けで緊急度を表示
    • 🔴赤:緊急度高(すぐ必要)
    • 🟡黄:中程度(数週間以内)
    • 🟢緑:長期的(将来的に必要)

💡ワンポイント解説

専門職として重要なポイント
社会資源マップは「作って終わり」ではありません。定期的な見直しと更新が必要です。利用者さんの状況は常に変化するため、月1回程度の見直しを心がけましょう。

3. 【体験談】実際に使ってみた/関わった経験

🌟当事者としての体験

私自身が発達障害の診断を受けた際、主治医から「利用できるサービスがいろいろある」と言われましたが、具体的に何がどう使えるのかさっぱり分からませんでした。

後に福祉職となってから自分自身の社会資源マップを作成してみたところ、**「こんなにたくさんの支援があったのか!」**と驚きました。特に、障害者手帳の取得で利用できる減免制度や就労支援の豊富さには目から鱗でした。

もっと早く知りたかったポイント

  • 手帳がなくても利用できる支援があること
  • 市町村によって独自サービスが異なること
  • NPOや当事者会などの情報交換の場の存在

障害者手帳について詳しくこちらで紹介していますので興味がある人は
【実体験】発達障害で障害者手帳を取得した理由とメリット5つもご覧ください

🌟支援者としての視点

現場でよく見る事例

  • 介護保険だけに注目して、障害福祉サービスとの併用を見落とすケース
  • インフォーマルな支援(近隣の協力等)を軽視してしまうケース
  • 本人の希望よりも「使いやすいサービス」を優先してしまうケース

利用者さんが躓きやすいポイント

  • 申請手続きの複雑さ
  • 窓口がバラバラで情報が集約されていない
  • 待機期間が長いサービスの存在

スムーズに進めるコツ

  • 最初に全体像を見せて安心感を与える
  • 優先順位を明確にして段階的に利用開始
  • 定期的な振り返りで調整を重ねる

4. 【注意点・デメリット】知っておくべきこと

利用時の注意点

⚠️ 情報の更新頻度

  • 制度改正や事業所の変更は頻繁に発生
  • 少なくとも年2回は大幅な見直しが必要

⚠️ プライバシーの配慮

  • 個人情報が一目で分かるため管理に注意
  • 本人の同意なしに第三者と共有しない

⚠️ 本人の意思決定の尊重

  • マップがあることで支援者主導になりがち
  • 必ず本人の希望を最優先に

よくある勘違い

「全てのサービスを利用する必要がある」
 → ✅ 必要な時に必要な分だけ利用するのが基本

「フォーマルサービスが最優先」
 → ✅ インフォーマル支援も同等に重要

「一度作れば完成」
 → ✅ 継続的な見直しと更新が必須

デメリット・制限事項

  • 作成に時間がかかる(初回は2-3時間程度)
  • 地域によって利用可能な資源に大きな差がある
  • 複雑なケースでは図が見にくくなる可能性

5. 【まとめ】今日から使える3つのポイント

  1. 👥 利用者さんを中心に同心円状で整理
    • 身近な支援から段階的に配置
    • 関係性を線で明確に表現
  2. 🔄 定期的な見直しを習慣化
    • 月1回のチェックを基本に
    • 状況変化に応じて随時調整
  3. 🤝 本人と一緒に作成・更新
    • 支援者だけで完結させない
    • 本人の気づきや希望を必ず反映

読者との交流

💬最後に

この記事が「社会資源マップの書き方について知りたい」という福祉関係者の方々の参考になれば嬉しいです。

あなたの体験も教えてください!

  • 実際に社会資源マップを作成された方の体験談
  • 「こんな工夫をしている」というアイデア
  • 「この部分をもっと詳しく知りたい」というリクエスト

コメントやメッセージでお聞かせください😊 一緒により良い支援の在り方を考えていきましょう!

参考文献・リンク


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