こんなお悩みありませんか?
- 介護職として働いているけど、さらなるスキルアップを目指したい
- 社会福祉士への転身について知りたいけど、どこから始めたらいいか分からない
- 実際にキャリアチェンジは可能なの?現実的なプロセスを知りたい
この記事で分かること
✅ 介護職から社会福祉士へのキャリアチェンジの基本的な仕組み
✅ 実際の転身を成功させるための具体的な3ステップ
✅ 現場で働く専門職の体験談・注意点
この記事を書いている人

福祉の専門職(社会福祉士・介護福祉士)で、介護現場から相談支援へとキャリアチェンジした経験を持つバッキーが、専門知識と実体験の両方から解説します。
1. 【基本編】介護職から社会福祉士へのキャリアチェンジとは?中学生でも分かる基礎知識
介護職から社会福祉士へのキャリアチェンジとは
簡単に言うと「現場での直接支援から相談支援のプロへの転身」です
介護職と社会福祉士の違い
職種 | 主な業務内容 | 支援の特徴 | 働く場所の例 |
---|---|---|---|
介護職 | 食事介助、入浴介助、移乗介助、生活支援 | 日常生活の直接的支援、身体的ケアが中心 | 特養、デイサービス、訪問介護事業所 |
社会福祉士 | 相談支援、制度説明、ケアプラン作成、連携調整 | 生活全般の相談支援、環境調整・制度活用 | 地域包括支援センター、社会福祉協議会、行政機関 |
なぜこのキャリアチェンジを目指すの?
📈 キャリアアップの理由
- より幅広い支援ができるようになる
- 専門性を活かした相談業務に携われる
- 収入面での改善が期待できる
- 介護現場の実情を知っているからこそ、利用者さんの本当の困りごとが見えやすい
- 直接支援の経験があると、相談者の状況をリアルにイメージできるため、より実践的な支援プランが立てられる
誰がキャリアチェンジできるの?
🎯 対象となる方
- 介護福祉士の資格を持っている方
- 実務経験を積んだ介護職の方
- 相談支援に興味がある方
- さらなる専門性を身につけたい方
2. 【詳細編】キャリアチェンジ成功の具体的な3ステップ
ステップ1:社会福祉士国家試験の受験資格を取得する
📚 介護福祉士からの最短ルート
【受験資格取得のフローチャート】
介護福祉士(実務経験あり)
↓
以下の3つのコースから選択(福祉系大学や一般大学卒業、実務経験によって異なる)
↓
┌──────────┬──────────┬──────────┐
│短期養成施設│一般養成施設│大学通信課程│
│(6ヶ月以上) │(1年以上) │(必要単位) │
└──────────┴──────────┴──────────┘
↓
社会福祉士国家試験受験
💰 費用・期間比較表
コース | 期間 | 費用目安 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
短期養成施設 | 6ヶ月〜 | 50〜80万円 | 最短期間で取得可能 | 学習密度が高い |
一般養成施設 | 1年〜 | 80〜120万円 | じっくり学習できる | 期間が長い |
大学通信課程 | 1〜4年 | 60〜100万円 | 働きながら学習可能 | 自己管理が必要 |
ステップ2:国家試験の合格を目指す
📖 効率的な学習方法
【年間学習スケジュール(2月試験に向けて)】
月 │ 学習内容 │ 目標
────┼─────────────────┼──────────────
4-5月│ 基礎知識の習得 │ テキスト1周目完了
│ 全科目概要把握 │
────┼─────────────────┼──────────────
6-8月│ 過去問演習開始 │ 3年分の過去問完了
│ 弱点分野の補強 │ 正答率60%以上
────┼─────────────────┼──────────────
9-12月│ 模擬試験受験 │ 全国模試2回以上
│ 総復習・暗記 │ 正答率70%以上
────┼─────────────────┼──────────────
1月 │ 最終調整 │ 本番に向けた準備
│ 体調管理 │ ベストコンディション
────┼─────────────────┼──────────────
2月 │ 国家試験本番 │ 合格!
📊 合格率向上のポイント
- ✅ 過去問題集の活用(最低3年分は解く)
- ✅ 模擬試験の受験(本番の感覚を掴む)
- ✅ 実務経験との関連付け(現場体験と理論の融合)
💡 国家試験は毎年2月に実施されるため、逆算してスケジュールを立てることが重要です
ステップ3:転職活動・職場での役割転換
🔄 転職パターンと特徴
パターン | 具体例 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
同法人内異動 | 地域包括支援センター、相談支援事業所 | 環境変化が少ない、人間関係を活かせる | 給与体系が変わらない場合あり |
他法人転職 | 社会福祉協議会、行政機関、病院MSW | 新しい環境で成長、条件改善の可能性 | 一から関係構築が必要 |
独立開業 | 成年後見人、独立型社会福祉士 | 自分のペースで働ける、収入の可能性大 | 経営スキルが必要、不安定なリスク |
💼 転職成功のタイムライン
試験合格
↓(1ヶ月)
履歴書・職務経歴書作成
↓(2〜3ヶ月)
求人応募・面接活動
↓(1ヶ月)
内定・条件交渉
↓
転職完了
💡ワンポイント解説
介護現場での経験は社会福祉士として大きな強みになります。
「食事が摂れない」という相談を受けた時、介護経験者なら嚥下機能の問題なのか、認知症の影響なのか、それとも経済的な問題なのか、利用者さんの表情や様子から推測できます。この「現場感覚」は相談支援において非常に価値が高く、机上の知識だけでは得られない深い理解につながるのです。
また、コミュニケーションが得意でなくても大丈夫です。介護現場で培った「利用者さんの小さな変化に気づく観察力」や「言葉にならない気持ちを汲み取る力」は、相談支援でも十分に活かせる強みです。
3. 【体験談】実際にキャリアチェンジした経験
🌟転身者としての体験
実際にキャリアチェンジしてどうだったか
- 良かった点:相談支援を通じて、より根本的な問題解決に関われるようになった
- 困った点:最初は制度の知識不足で戸惑うことが多かった
- 意外な発見:介護現場の経験により、相談者の状況を具体的にイメージできるため、「なるほど、それは大変ですね」という共感が自然と生まれ、信頼関係が築きやすかった
「もっと早く知りたかった!」と思ったポイント
- 養成施設の選び方(通学の利便性、カリキュラムの内容)
- 実習先の重要性(将来の就職先候補になることも)
- 転職時期の見極め(試験合格から実際の転職までの準備期間)
🌟指導者としての視点
現場でよく見る成功事例
- 介護現場で培ったコミュニケーション能力を活かした相談支援
- 実務経験に基づく現実的なケアプラン作成
- 多職種連携での調整能力の発揮
スムーズに進めるコツ
- 働きながら学習できる環境づくり(職場の理解を得る)
- 介護現場での経験を理論と結びつけて整理する
- 転職先の情報収集を早めに開始する
4. 【注意点・デメリット】知っておくべきこと
⚠️ キャリアチェンジ時の注意点
📊 収入変化のシミュレーション
介護職時代 | 社会福祉士1年目 | 社会福祉士3年目 | |
---|---|---|---|
月給目安 | 25万円 | 22〜28万円 | 28〜35万円 |
年収目安 | 350万円 | 320〜400万円 | 400〜500万円 |
備考 | 夜勤手当込み | 初任給は下がる場合も | 経験と共に上昇 |
業務内容の変化
【1日のスケジュール比較(一例)】
介護職の1日 社会福祉士の1日
───────────────────── ─────────────────────
8:00 申し送り・準備 9:00 メール確認・当日予定確認
8:30 朝の介護業務 9:30 相談受付・電話対応
(起床介助・朝食介助) 10:30 家庭訪問・面談
10:00 入浴介助 12:00 昼食休憩
12:00 昼食介助・服薬介助 13:00 ケアプラン作成・見直し
13:30 午睡見守り 14:30 関係機関との連携
14:00 レクリエーション・ (病院・ヘルパー事業所等)
散歩付き添い 16:00 記録・書類作成
15:00 おやつ介助 17:00 翌日の準備・申し送り
16:00 夕食準備・介助 17:30 終業
17:00 記録・申し送り
17:30 終業
※夜勤がある場合は24時間体制 ※社会福祉士は基本的に日勤のみ
💡 注意点:これは一般的な例であり、実際のスケジュールは職場や担当ケース数によって大きく異なります。
⚠️ 精神的負担の変化
介護職の負担 | 社会福祉士の負担 |
---|---|
身体的疲労が中心 | 精神的疲労が中心 |
利用者の身体状況の心配 | 複雑な家庭事情への深い関わり |
チームでの協力体制 | 一人で判断する責任の重さ |
目に見える成果(ADL向上等) | 成果が見えにくいもどかしさ |
💡 燃え尽き症候群への注意
相談支援では利用者さんの深刻な悩みや複雑な家庭状況に触れることが多く、「何とかしてあげたい」という気持ちが強すぎると、自分自身が精神的に疲弊してしまうことがあります。
適度な距離感を保ち、一人で抱え込まずにスーパーバイザーや同僚と相談することが大切です。
よくある勘違い
❌ 「社会福祉士になれば必ず収入が上がる」
→ 職場や地域によって差があります
❌ 「介護経験があれば国家試験は簡単」
→ 理論的知識の習得には相応の学習が必要です
5. 【まとめ】今日から使える3つのポイント
【アクションプラン】
今日から → 情報収集開始
↓
1週間後 → 具体的計画立案
↓
1ヶ月後 → 資金準備・学習開始
↓
6ヶ月〜2年 → 資格取得・転職活動
1. 情報収集から始める
🔍 チェックリスト
- [ ] 近隣の養成施設のパンフレット請求
- [ ] 転職サイトでの求人情報チェック
- [ ] 先輩社会福祉士への相談
- [ ] 現在の職場での異動可能性確認
2. 計画的な資金準備
💰 資金計画表
項目 | 金額目安 | 準備期間 |
---|---|---|
養成施設費用 | 50〜120万円 | 1〜2年 |
学習期間の生活費 | 月20〜30万円 | 6ヶ月〜1年 |
転職活動費用 | 5〜10万円 | 2〜3ヶ月 |
3. 現在の職場での経験を最大化
🌟 スキルアップ項目
- [ ] 多職種連携の場面を積極的に経験
- [ ] 利用者さんの生活全体を見る視点を養う
- [ ] 制度に関する知識を日常業務で活用
- [ ] 適度な距離感を保つ練習(燃え尽き予防)
💬最後に
この記事が「介護職からのキャリアアップを考えている」という方の参考になれば嬉しいです。
あなたの体験も教えてください!
- 実際にキャリアチェンジを検討されている方のお悩み
- 「転職活動で困っている」という相談
- 「この部分をもっと詳しく知りたい」というリクエスト
コメントやメッセージでお聞かせください😊
一緒に「やりがいのあるキャリア」を見つけていきましょう!
参考文献・リンク
- 公益社団法人日本社会福祉士会「社会福祉士について」
- 厚生労働省「社会福祉士国家試験」
- 各都道府県社会福祉協議会