社会福祉士は「実習なし」で資格取得は可能?通信課程の落とし穴

福祉のお仕事

こんなお悩みありませんか?

  • 社会福祉士になりたいけど、実習に行く時間がない
  • 通信課程なら実習なしで資格が取れるって本当?
  • 働きながらでも社会福祉士の資格取得は可能?

この記事で分かること

✅ 社会福祉士資格取得における実習の位置づけ
✅ 通信課程での実習なしの条件と注意点
✅ 実際の通信課程体験談と現実的なアドバイス
実習なしとは実習免除という意味です

この記事を書いている人

バッキー
バッキー

福祉の専門職(社会福祉士・精神保健福祉士)で、発達障害の当事者でもあるバッキーが、
自身の資格取得体験と現場での経験の両方から、通信課程の実情について解説します。

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1. 【基本編】社会福祉士の実習とは?中学生でも分かる基礎知識

簡単に言うと、社会福祉士の実習は「現場で学ぶ必修科目」です

社会福祉士の実習は正式には「ソーシャルワーク実習」と呼ばれ、180時間以上(23日間以上)の現場研修が必要です。これは机上の勉強だけでは身につかない実践力を養うための重要なカリキュラムです。

📊 社会福祉士実習の基本情報

項目内容
実習名称ソーシャルワーク実習
必要時間180時間以上
必要日数23日間以上
実習方法①1施設で180時間 ②2施設に分割も可能
分割の場合1施設目:120時間以上(15-20日)
2施設目:60時間以上(8-10日)

なぜこの実習があるの?

🎯 実習の4つの目的
┌─────────────────────────────┐
│ ① 実際の相談援助技術を体験するため     
│ ② 利用者さんとの関わり方を学ぶため     
│ ③ 多職種連携の現実を知るため         
│ ④ 福祉現場の実情を理解するため       
└─────────────────────────────┘

2. 【詳細編】実習なしの具体的な条件・手順

🔍 実習なしの判定フローチャート

実習免除の判定フロー
      ↓
【STEP1】指定施設での勤務経験はありますか?
    ↓ YES                 ↓ NO
【STEP2】相談援助業務ですか?    【実習必要】
    ↓ YES                 ↓ NO
【STEP3】1年以上の経験ですか?   【実習必要】
    ↓ YES                 ↓ NO
【STEP4】常勤または4/3勤務ですか?【実習必要】
    ↓ YES                 ↓ NO
【実習免除可能】                【実習必要】

📋 実習なしの条件

実習免除の条件は、厚生労働省によって定められた施設・職種での相談援助の実務経験が「常勤」で「1年以上」あることです。

✅ 勤務形態別の免除条件

勤務形態免除条件
常勤職員1年以上の相談援助業務経験
パート・アルバイト常勤職員の4分の3以上の時間、相談援助業務に従事
兼務職員主たる業務が相談援助業務であること

🏢 実習なし対象となる主な施設・職種

分野具体的な施設・事業対象職種例
行政機関福祉事務所
市町村福祉担当部署
生活保護ケースワーカー
福祉相談員
高齢者分野特別養護老人ホーム
デイサービス
地域包括支援センター
生活相談員、支援相談員、
主任介護支援専門員
障害者分野就労継続支援事業所
相談支援事業所
障害者支援施設
サービス管理責任者、相談支援専門員、生活支援員
医療機関病院、診療所医療ソーシャルワーカー、
退院支援担当者
その他社会福祉協議会、児童相談所地域福祉コーディネーター、
児童福祉司

💡ワンポイント解説

厚生労働省が指定する施設、職種以外の経験は、実務経験の対象となりません(厚生労働大臣が個別に認める場合を除く)。管理者への事前確認が必須です。


3. 【体験談】実際の通信課程体験と現場での指導経験

🌟当事者としての体験

私自身の資格取得体験をお話しします。

📚 私の資格取得の経緯

社会福祉士:学生時代に障がい者施設で1か月の実習を実際に実施
     ↓
精神保健福祉士:現場経験があったため実習なし

社会福祉士実習での学び

  • 利用者さんとの関わり方の基本を習得
  • 実習記録の書き方を徹底指導
  • 現場職員からの直接フィードバック
  • 他の実習生との情報交換

精神保健福祉士で実習なしを受けた経験

  • 時間的なメリットは確実にある
  • しかし、実習でしか学べない部分もあることを後から実感
  • 特に実習指導者からの指導は貴重な機会

🌟支援者としての視点

よく見る事例をご紹介します。

⚠️ よくある「実習なし」の勘違い事例

❌ 勘違い事例⭕ 正しい理解対策
事務職でも施設勤務なら免除相談援助業務でなければ対象外業務内容の詳細確認
パートでも1年働けば自動的に免除常勤の4/3以上の時間が必要勤務時間の計算確認
通信課程なら誰でも実習免除実務経験の有無と内容による管理者との事前相談

4. 【注意点・デメリット】知っておくべき重要ポイント

⚠️ 実習なしの注意点

🚨 申請時の重要な注意事項

国家試験受験および合格後には、社会福祉振興・試験センターによる監査が行われる場合があります。申請内容と事実の相違のため合格が取り消されたり、実習免除が不可能になったりした場合もあるので確認はしっかりと行いましょう!!

📊 実習なしのメリット・デメリット比較

項目メリットデメリット
時間面・実習期間の時間確保不要
・働きながら学習継続可能
・実習での集中的学習機会なし
・現場での新たな視点獲得困難
費用面・実習費用(5-10万円程度)不要
・実習期間中の収入減なし
・実習で得られる人脈形成なし
学習面・自分のペースで学習可能・実習指導者からの指導なし
・他実習生との交流なし
・実習記録作成スキル習得困難

🔄 他の福祉資格による実習時間短縮

介護福祉士、精神保健福祉士の資格所有者、または履修中の方は、60時間を上限に実習が免除されるという規定もあります。


5. 【まとめ】今日から使える3つのポイント

🎯 重要ポイント3選

📌 POINT 1:実習免除は「相談援助業務の内容」で決まる
   単に福祉施設で働いているだけでは免除にならない

📌 POINT 2:管理者への事前確認が最重要
   自己判断せず、必ず職場の管理者と相談する

📌 POINT 3:実習の価値も理解して選択する
   時間的制約があっても、実習から得られる学びは貴重

📋 実習なしチェックリスト

□ 指定施設での勤務経験がある
□ 相談援助業務に従事している
□ 1年以上の実務経験がある
□ 常勤または常勤の4/3以上の勤務時間
□ 実務経験証明書の準備が可能
□ 管理者に確認済み

💬最後に

この記事が「社会福祉士の資格取得を検討している」という方の参考になれば嬉しいです。

実習免除は確かに働きながら学ぶ方にとって大きなメリットですが、実習でしか得られない学びがあることも事実です。
自分の状況と目標を整理して、最適な学習ルートを選択してくださいね。

重要:必ず管理者への確認を! 実習免除の判定は複雑で、同じ施設でも職種や業務内容によって結果が変わります。出願前に必ず職場の管理者に相談することを強くお勧めします。

あなたの体験も教えてください!

  • 通信課程で学習された方の体験談
  • 実習免除に関するお悩みや疑問
  • 「この部分をもっと詳しく知りたい」というリクエスト

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参考文献・リンク

  • 公益財団法人社会福祉振興・試験センター(社会福祉士国家試験実施機関)
  • 厚生労働省「社会福祉士及び介護福祉士法施行規則」
  • 日本福祉大学通信教育部 実習免除について

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